風とビスコッティ

第3回ゴールデンエレファント賞受賞「クイックドロウ」作者です。ある日ブログのタイトルを思いついたので、始めることにしました。できれば世の役に立つ内容を書き記していきたいと思っています。

野良Wi-Fiと野良ネコと

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最近、山手線に乗ってスマホをいじっていると、特定の駅にさしかかった時、回線が重くなってネットが開かないことが多くなった。

電波が弱いのかと思ったが、実際はその逆だ。JR東日本が提供する「JR EAST FREE wifi」という無料のWi-Fiサービスがあり、そのアクセスポイントに近づくことでスマホWi-Fiに切り替わり、接続待ちになっているのだと思う。

 
この「JR EAST FREE wifi」というのは訪日外国人向けの公共Wi-Fiで、メールアドレスを登録するだけで3時間まで無料できるらしい。対象は日本を訪れる外国人観光客だ。
 
 
●年間1300万人の訪日観光客に向けて 
少子高齢化内需拡大に期待できない日本にとって、年間2兆円もの消費をもたらす1300万人の訪日観光客は貴重な存在だ。観光庁は盛大な予算を組んで、観光客の誘致に躍起になっている。
そうした観光客たちに、快適に日本で過ごしていただくためにも、通信環境の提供は欠かせないものだろう。
 
 
私も昨年、ヨーロッパを旅行中にモバイルWi-Fiが壊れてしまい、ロンドンの街中で無料のWi-Fiスポットを探し回った記憶がある。一部のカフェやレストランでは無料のWi-Fiを提供していたが、1時間などの時間制限もあってなかなか不便だった。
数ポンドで何時間か使えるというバージンメディアWi-Fiというサービスも使ってみたが、地下鉄の駅構内でしか繋がらないため、停車している僅かな時間で調べ物をするという有様だ。
 
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ホテルでも、Wi-Fi事情には悩まされた。Wi-Fi無料をうたっているホテルは多いが、中規模以下の安いホテルの場合、全室繋がる方が稀だ。ソウルズベリーの安ホテルでは客室を出た廊下にしかWi-Fiが飛んでおらず、宿泊客たちがパジャマ姿で廊下に出てきてメールを送ったり、データをダウンロードしていた。
 
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イタリアでも事情は同じだった。あれほどパスタのコシにこだわる国民が、ネット回線はブツブツと途切れることを容認するのは本当に謎だ。
 それに比べるとJR EAST FREE wifiはだいぶ優良なサービスにも思える。
 
 
 
●街に飛び交う野良Wi-Fi
 JR EAST FREE wifiに限らず、今後も無料のアクセススポットは増えていくだろう。利用者の利便性のため、コンビニやショッピングモールもサービスを拡充している。
問題は、アクセススポットが溢れかえり、誰もがその辺で飛んでいる無線を拾うような習慣になってきた時に、犯罪者に悪用されないかということだ。有名企業と酷似したURLで人を騙すフィッシング詐欺のように、偽装したアクセスポイントで利用者のデータを抜き取る悪質な野良Wi-Fiが出てくるのではないだろうか。
 
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さてここまで書いてきて、本稿があまり野良Wi-Fiと野良ネコの話に触れていないことにお気づきになった方は多いと思う。実際、このエントリは私が世界各地で出会った野良猫の写真が貼りたいがためだけに立てられたものだ。
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 私は本来、生粋の犬派であるし、岩合光照さんのように世界猫歩きをしているわけでもない。だがせっかく撮りためた野良猫の写真の一部を皆様に公開するため、エントリを立ててみてもいいかなと思った次第。
 
オチは無い。相変わらず。