2017-01-01から1年間の記事一覧
今年の夏はいつもより暑くならず、ダラダラと雨が降り続いている。 夏はやはり、かーーっと暑くなって欲しい。照り付ける太陽に苛つきながら、滴る汗が地面に吸い込まれる様を眺めていたい。 そんなことを考えていて、十年前にデスバレー国立公園を訪れた時…
しつこいようですが、わたくしめの最新刊「災神」が6月1日に発売となりました。謎の災厄に襲われ、一瞬で壊滅した出雲の中で、外部との連絡が阻まれた生存者たちが生き延びようとするパニックサスペンスです。 まだ発売から間もないですが、読み終えた方々か…
災いの神、とかいて「さいしん」と読みます。 ワタクシめの第2作目となる長編小説です。 前作「クイックドロウ」はアメリカを舞台にサムライが無双する物語でしたが、今作の舞台は謎の災厄によって壊滅した出雲です。 いったい何が出雲を襲ったのか?という…
「老人と海」や「誰がために鐘は鳴る」で有名なアーネスト・ヘミングウェイ。かの文豪が愛したフロリダの島キーウエスト。聞けば、そこには六本指の猫たちがいるという。指が多い猫は船のロープをしっかり掴むことができるため、船乗りたちの間で幸運のシン…
10年くらい前か。「鬍鬚張魯肉飯」という台湾のお店が渋谷に出店していて、そこで生まれて初めて魯肉飯(ルーローハン)を食べた。八角の効いた豚肉の細切れをこってりと煮込み、白飯にざっぱとかけたファストフードだ。美味すぎて、腰を抜かしかけたのを覚…
「正月は冥途の旅の一里塚、めでたくもありめでたくもなし」と詠んだのは一休禅師だったろうか。 年の初めから人の死について書くのもどうかと思うが、自分の中で抱えていたものをようやく言葉にできるようになった。だから文章に起こしてみることにした。 …