風とビスコッティ

第3回ゴールデンエレファント賞受賞「クイックドロウ」作者です。ある日ブログのタイトルを思いついたので、始めることにしました。できれば世の役に立つ内容を書き記していきたいと思っています。

アメリカでキャンピングカーをレンタル(1) ~借りるまで編~

何年か前、アメリカでキャンプがしたいと思い立ち、レンタカーにテントを積んで国立公園を巡ったことがある。
季節はすでに秋。ネバダの渓谷はソフトキャンプするには寒過ぎる季節だった。テントの中で毛布にくるまって凍えていると、隣のサイトに停めたキャンピングカーの中で、ぬくぬくとワインなどを飲んでいるキャンパーの姿を見かけたものだ。
あの時ほど、豊かなアメリカ、強いアメリカを思い知らされたことはない。さすがだぜ。そら戦争にも負けるわ。

 

そしてこの夏、アメリカでキャンピングカーに乗り、キャンプ場を巡る機会を得た。実際にやってみて、色々と発見したことがあるので、その時のことを書き記す。
今後、初めての彼女をデートに誘ってキャンピングカーでシエラネバダ山脈を見に行く、ウブな男子のために。

 

このコンテンツは、アメリカでキャンピングカーをレンタルしてキャンプする際に僕が気づいたことを紹介していくのである。

 

・キャンピングカーって?

その名の通り、ベッドとシャワーとトイレが付いてて、そのままキャンプできるデカイ車のこと。

車体と居住部が一体のものと、別々になっているものなどたくさんの種類がある。
アメリカでは一般的にRVと呼ばれている。RVを専門にレンタルする会社があり、夏休みはRVを借りてヒャッハーするのがアメリカのパパたちの嗜みのようである。

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・どこで借りる?

今回は業界大手のエルモンテ(El Monte)で借りた。日本の代理店もあるようだったが、調べたところ、割高に感じたので英語サイトから直接予約した。
(※僕は4泊5日で900ドルくらいだったが、日本向けのサイトには1泊2日300ドル?とあった)
英語力に不安がなければそれで問題ないと思う。ただし、初めてRVを借りる際に不明なことを、誰かに日本語で質問できないというのは不安だろう(※事前にネットで調べてもよく分からないこともある)


エルモンテ以外にもJTBがツアーを売っているし、日本からRVツアーを斡旋する専門の代理店もある(アメリカ、キャンピングカーでググると出てくる)ので、不安ならば一度そちらに問い合わせてみるのもいいかも知れない。
因みに英語のサイトに関してこのブログに問い合わせるのはやめてほしい。僕の英語力は中学生レベルだ。木曜日は木刀をサースデイ、のレベルだ。分からない言葉はインターネッツを駆使して調べて欲しい。

エルモンテWEBサイト(英語)
http://www.elmonterv.com/
エルモンテWEBサイト(日本語)
http://elmonterv-japan.com/

 

 

・どれを借りる?

RVを選ぶときは、以下の3つの条件を組み合わせて決めた。

1.車種(トラック型か、バス型か、牽引型か)
 →トラック型が一般的だと思う。バス型は大きくて大人数向け、牽引型は居住部をキャンプ地に置いて乗用車だけで身軽に移動できる・・・・・・らしい。

2.大きさ(車のサイズ/ベッド数)

 →乗員数や、必要なベッド数で選んだ。

3.スライドアウトの有無
 →居住空間を広く使いたいかどうかで選んだ※後述

今回借りたのは『Cabover Style CS26 Slide-out RV』というトラック型。
二人旅だったのでもっと小さくても良かったが、せっかくの機会なのでゆったりできるよう、大きめでスライドアウトできるものを選んだ。


実際に借りる時は、ベッドの数に注意して選ぶといいと思う。例えば定員5名になっていても、ダブルベッドが二つ(各2名)、ソファベッド(1名)という割振りだったりするからだ。顔を見るのも嫌という仲の悪いメンバーがいる場合は、同じベッドで寝たくないだろうから注意が必要だろう。修学旅行の部屋割りを行う担当教諭の気分で考えて欲しい。
あるいは仲の悪い者同士でジャガイモの皮むきや洗い物などをさせるといい。共同作業は二人の距離を近づける。

エルモンテ レンタルできる車種のページ(英語)
http://www.elmonterv.com/rent/rvs-we-rent/

 

・現地での乗り出しまで

今回、RVを借りたのはElMonteのラスベガスにある支店だ。ストリップ大通りのある都市部から車で15分くらい離れた場所にあって、RVが何十台も並んでいる。


受付で予約していることを告げてからの流れはレンタカーと同じようなものだが、とにかく時間がかかる。スタッフが牛のようにのんびりしているというのもあるが、アメリカ人はだいたい牛のようにのんびりしている。問題はレンタカーと違って、注意事項や設備に関する説明が多いからと言えるだろう。
到着から、受付、書類の記入、車内設備の説明から乗り出しで二時間以上はかかったと思う。なので、出発初日に遠くまで行くような旅程は組まない方が無難かも知れない。

ちなみに必要なのは

・免許証(日本のと、国際免許証)

・パスポート

・クレジットカード

だ。


また基本的には午前中に借り出して、午後に返しにくるイメージのようだ。(返却は15時まで、それ以降は窓口が閉まると言われた)。まぁ要するにホテルのようなものなので、細かい時間単位での貸し借りには対応してくれないということだろう。なので、帰りの予定を組むときには注意が必要だ。


ちなみに乗り出す前に、実車に乗って水道、電気、ガスが通じているかのチェックを行う。スタッフが次々と(かなり適当に)設備チェックをしていく。

「発電機のモーター、動くよ~」

「冷蔵庫、動くよ~」

「トイレ、流れるよ~」

ただし、車体の外部にある黒い排泄口の説明をする際は、いきなり時限爆弾を解除する時の爆弾処理班のように強張った顔になる。ゴム手袋をはめて、そっと排泄口の丸い蓋を外す。
これは“ブラックタンク”と呼ばれる、車内のトイレのタンクの中身を排泄するための設備だ。ようするにウ○コを流すための管なので、汚いのである。やり方を間違えると地面にウ○コをぶちまけるハメになる。
その取り扱いについては、核ミサイルの発射装置について話すような入念さで説明するので気をつけて欲しい。そっちに気をとられ、他の設備のチェックが疎かになるからだ。
実際、僕の借りたRVは水道ポンプが壊れていて、旅の間中、水を使うことができなかった。ウ○コの捨て方はばっちり覚えたが、トイレを流すことはできなかった。

 

=>続きます。

 アメリカでキャンピングカーをレンタル(2) ~実際にキャンプする編~ - 風とビスコッティ